太平洋戦争終結60年の
節目の年だった平成17年、
今上陛下と皇后陛下による
サイパンへのご訪問が決定します。

かねてから中部太平洋地域にて
戦没者を慰霊したいとのご希望があり、
ようやく実現の運びとなったわけです。

サイパンは昭和19年(1944年)
の戦闘において、
追い詰められた日本兵や民間人が、
アメリカ兵からの投降勧告に応じることなく
崖下の海に身を投じて自決した
バンザイクリフやスーサイドクリフに
代表される激戦地でした。

戦闘では日本兵、
在留日本人55,000人以上、
アメリカ兵3,500人以上、
現地チャモロ人900人以上が
死亡したと言われています。

現地サイパンでは、天皇陛下は
「日本人慰霊碑」や民間人が
たくさん亡くなった「バンザイクリフ」
「スーサイドクリフ」を慰霊されると
発表されていました。

しかし、丁度この頃、竹島領有問題や
教科書問題等々で韓国国内には
強い反日運動が高まっていました。

そのような伏線があって、
両陛下のご訪問に反対する
意見が出て来ます。

サイパンに住む韓国人たちが両陛下が

「過去に日本が占領した地域で軍国主義を
 追慕するためのご訪問だから」

と騒ぎ始めたのです。

この発言をしたキム・スンベク
サイパン韓国人会会長はさらに
突っ走ります。

「訪問を完全に防ぎたかったが、
 現実的に不可能なので代替策を探した」

結果、サイパン韓国人会事務所前に
横断幕を掲げました。

その内容は太平洋で犠牲になった
韓国人に謝罪して慰霊祭を行えという
激烈なものでした。

他にも、韓国人戦没慰霊碑のある場所に
陛下を中傷するような横断幕を陛下の
御訪問前にも掲げられます。

挙句にサイパン在住韓国人による
デモ隊が出てくるらしいという噂まで
広がる始末。

これには韓国と日本の複雑な
歴史問題が絡んでおり、
強行に撤廃を要求できず、
これには現地の領事や日本人会も
お手上げ状態で困惑していました。

その時、この国際的な難問題を
一気に解決したのが
戦前の日本統治時代に
日本式教育を受けた
現地チャモロ人の一年配女性でした。

サイパンでショッピングセンターや車屋、
ホテル、ベーカリー、保険業など
多角的に経営する
ジョーテン・エンタープライズ社の創業者
ジョーテン氏の夫人ダイダイさんが
横断幕に対して猛烈に
抗議し始めたのです。

「天皇陛下は神様である
(戦前、チャモロ人たちは皆
 そのような教育をされたのである)」

「その神様が我々の島に来て下さる
 というのに韓国人たちは何と
 不届きなことをするのだ」と。

そしてチャモロとカロライナの先住民に
対して韓国の企業をボイコットするように
呼びかけたのです。